内需拡大のために不動産事業で活躍する野村紘一さん

いつも時代を先取りしたビジネスを手掛けてきた野村紘一さんは、不動産業界の先駆者とも言え成功してから今までの成長ぶりは驚異的です。競争が激化している不動産業界では株式会社アルテカを創業させてから、およそ45年ぐらい継続している独立系の総合不動産企業は本当に珍しい存在になります。野村紘一さんは、不動産物件は土地や建築物だけではなく運用にも基本的な価値があるという考え方で、その考え方に基づき土地の付加価値を高めていくことを徹底しており、そのことが株式会社アルテカの経営基盤の強さに繋がっています。
近頃の日本は大震災以降の様々な悪影響を及ぼしたままで景気が長い期間に渡って低迷しています。経済政策によって多少景気が良くなっている雰囲気がありますが、安心することは出来ません。今後の日本の将来の成長に対して悲観的な考え方が少なくありませんが、野村紘一さんの大きな規模のビジョンによると取るべき方法は、輸出や外資に依存している影響を少なく抑えた上で日本の経済を強力に内需拡大に導いていくことだとしています。
内需が拡大させるのに最も効果が見込めるのが不動産取引で、住宅に関するマーケットを活性化させることであると野村紘一さんは述べており、日本には金融資産として1500兆円以上の眠らせている資金が存在している訳です。住宅にまつわるマーケットは1件の不動産物件が取引されると10種以上の業種が活性化するとされていて建築や設計だけではなくインテリアや家電製品、食器や自動車など活性化される業種は様々です。
政策的なアプローチも大切ですが、新たな付加価値を高めた不動産物件をたくさん販売して自然にニーズを作り上げることが大切だと野村紘一さんは述べています。不動産業界全体が一緒に活性化することが可能なように、1億円以上する高級分譲マンションや等価交換方式で起こしたような景気の流れを再び実現させることを計画中です。

野村紘一が不動産業界に与えた影響

野村紘一さんといえばアルテカの社長ですが、単なる社長というだけではありません。今では当たり前に使われている億ションという言葉の元となる、日本で初めての億ションを手掛けた人物でもあります。億ションと言えば今は浸透していますので、１億円以上するマンションのことだと誰もが知っています。しかしその言葉が生まれたのは９０年代の事です。
ベルテ原宿という原宿のマンションは、当時１億円以上するマンションが無い時代に初めて登場した億ションです。その名は今でも残っていますし、野村紘一さんの偉業とも言える物件です。誰もがそんな超高級なマンションを購入する人はいないだろうと予想していましたが、ふたを開けてみると即完売という結果でした。不動産業界には激震が走り、ほかの不動産会社も次々と計画を出して今では都内の一等地には超高層マンションも数多く見られますし、どれもこれも付加価値が高い物件です。
９０年代に地価はピークを迎え、どんどん下落していました。そんな中で付加価値を決めるのは自分たちだと言わんばかりに、皆が魅力だと感じるようなサービスであったり、共用施設を作ったりとアイディアの宝庫でもある野村紘一さんの力は発揮されていく事になります。コンシェルジュという存在が出てきたのもこういった影響も有るでしょう。
コンシェルジュがいる事で、宅配物の受け取りもできるようになりましたし受付もそうですし、もちろんタクシーの手配やクリーニングの受付など、ホテルのスタッフが行ってくれるようなサービスの提供も行われています。そういった事で付加価値が高まりますので、高くても欲しいと思う方がいるのです。さらにそのサービスは広がっていき、今では共用施設としてジムが利用出来たり、バーがあったり、さらには温泉のある大浴場が登場しているマンションも見られます。
アイディア次第で付加価値はもっと上がりますし、それによってステータスも得られる購入者の心も満たされます。

野村紘一さんの不動産業界に対する影響

野村紘一さんは現代の都心にも住む文化を確立させたといっても過言ではありません。その理由はバブル期に都心の土地は住むところではなく投資をするところという印象が強かった頃、あえて自分で住む人だけを対象に物件を販売し、これを実現することでその魅力を多くの人に知らしめたところにあります。現在では都心の多くが住宅地やマンション等になっており、またこの場所に希望する人も非常に増えているのですが、バブル期は土地の値段ばかりが上昇し実際に住んでいる人はほとんどいない状況になっていました。
その理由は土地の値段がどんどん景気の影響で上昇するため、これを購入することで資産を運用することができると考えた人が多いためです。また不動産会社の多くもこのような人々を対象に物件を販売する傾向が強くなっていたため、必然的に価格が高騰し一般の人が購入できない現象を生み出しました。
野村紘一さんは以前から都心の利便性に対して非常に興味を持っており、その利便性を住環境に生かすことができれば良いという意見を持っていたため、当時の投機目的に使用される不動産には大きな疑問を持っていたのが事実です。そのため多くの人の関心が都心に住むところに向くような戦略を考える中で、当時の土地の相場を壊さないようにしながら購入をすることができ、また社会に対して発言力のある人々をターゲットにした物件の販売を行おうとしたのです。
そのため白羽の矢が立ったのが著名人で、このような立場の人に対して高額の住むための物件を生み出し紹介したのが始まりとなっています。その中でもマンションは当時一世帯で一億円を超える金額で販売していたことから億ションという名が付き、非常に高額な物件ではありましたが当時の著名人がステータスやその他の目的で購入することが多かったので、高すぎる価格にもかかわらずすぐに完売してしまったのです。現在では当たり前になっている都心での生活は、野村紘一さんが生み出したものを基本に展開していると言っても過言ではありません。

野村紘一の先見性と付加価値の重要性

戸建かマンションかどちらかを選べと言われたら、都心の場合はマンションのほうが生活しやすいように感じています。ただ一口にマンションといっても様々なレベルがあり、すべてを同じように考えることはできません。売れ筋は3000万円から5000万円クラスでしょうが、バブル後はあまり聞かなくなった1億円を超えるハイクラスも実は健在で、やはりお金を持っている人は持っているのです。
1億円を超えるマンションを億ションなどと呼んだのは、1970年代のころです。当時、3LDKの平均価格が1500万円前後だったのですが、そのときに1億円を超える日本初のマンションとして登場したのが、野村紘一さんが代表を務めるアルテカの『ベルテ原宿』でした。当時は、そんな高額なマンションは売れるはずないと言われたようです。しかし、ふたを開けてみれば、即完売という人気ぶりで話題となりました。
野村紘一さんには先見性があったということになりますが、本人は売れる確信はあったけれども、時代に先駆けて勝負をした一面も否定できないようです。特に売り出す時期の見極めがかなり難しかったようです。高級マンションが、いつかは売れるときが来るだろうことはわかっていても、それがいつなのかはわかりません。今年かもしれないし、10年後かもしれません。ただ日本は高度経済成長に入っていたまさにその時だったので、その流れにうまく乗ったともいえるのでしょう。
野村紘一さんが億ションを販売するにあたって大切にしたのは、付加価値だそうです。様々な付加価値を高めていけば、それを求めるお客さんは必ずいるはずという信念がありました。また似たようなマンションであっても、それぞれ異なる付加価値を付けることによって、全く違う魅力を提供することができます。同じアルテカのマンションであっても、同じものは一つもないのです。もし他業者が真似をすれば、別の付加価値を与えた別のマンションを建てれば良いと、常に前を向いている姿勢が、野村紘一さんの特徴なのです。

アルテカ社長野村紘一さんの今後に注目

日本第一号の億ションを手掛けた人物といえば、アルテカの社長野村紘一氏です。アルテカと言えば、億ションというイメージも今では持たれている方も多いでしょう。第一号の億ションは原宿のベルテ原宿です。このマンションの建設された時代は、億ションという言葉が存在しませんでした。都内の一等地のマンション相場価格が３０００万円から４０００万円と言われた時代に、１億円を超えるような超高額マンションを作って不動産業界には激震が走りました。
誰もが売れ残ってしまうだろうと思っていた中、即完売したベルテ原宿には、野村紘一氏のアイディアが沢山詰まっています。付加価値というところにポイントを置いて作ったマンションで、単に立地が良いというだけではなくステータスになるようなサービスであったり、共用スペースが充実していたり、今では当たり前にいるコンシェルジュの存在も注目です。
コンシェルジュがいるマンションは、高級でハイクラスの人が住むというイメージがあるかもしれません。管理人という役割ではなく、デパートなどにいる受付嬢的やホテルフロントスタッフ的な位置づけになるでしょう。一人暮らしをしていると、仕事が忙しい方は洗濯する事も大変ですし、かといってクリーニングに出すということも引取りに行くというのも実際営業時間の兼ね合いで難しいものです。お手伝いさんを雇うという方法も有りますが、もっとスタイリッシュさを求めている方のニーズに合ったサービスとして、コンシェルジュがクリーニングの受付をしたり、タクシーの手配、また荷物の受け取りなどもしてくれるので大変好評です。
付加価値がある物件であれば、高額な費用であっても購入する方は実際いますし、今はその格差があるので一般の人では想像できないような２～３０億円する物件でも実際に完売してしまっている状況です。野村紘一さんが手がけた億ションの存在は大きいですし、今の時代にもその流れは有ると考えられます。